「女性警備員の年収ってどのくらい?」「男性より給料が低いって本当?」
結論からお伝えすると、女性警備員の平均年収は約275万円です。男性警備員の平均364万円と比較すると約90万円の差がありますが、これは業務内容や勤務形態の違いによるものであり、同じ仕事をすれば男女同一賃金が適用されます。
この記事では、厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」と警察庁「令和6年警備業の概況」のデータをもとに、女性警備員の年収実態、男女間の差の理由、そして年収を上げる具体的な方法を解説します。
女性警備員の年収は平均275万円【2026年最新データ】
女性警備員の年収について、公的データをもとに詳しく見ていきましょう。
厚労省データによる実態
厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、女性警備員の平均年収は以下のとおりです。
| 項目 | 女性 | 男性 |
|---|---|---|
| 平均年収 | 約275万円 | 約364万円 |
| 月給(きまって支給する現金給与額) | 22.7万円 | 28.3万円 |
| 年間賞与 | 約3万円 | 約24万円 |
| 平均年齢 | 50.3歳 | 53.9歳 |
| 勤続年数 | 6.5年 | 9.8年 |
女性の年間賞与が約3万円と極端に低いのは、パート・アルバイト比率が高いことが要因です。正社員であれば、男性と同等の賞与が支給されるケースがほとんどです。
女性警備員の人数と比率
警察庁「令和6年における警備業の概況」によると、女性警備員の数と比率は以下のとおりです。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 女性警備員数 | 4万3,077人 |
| 全警備員数 | 58万8,364人 |
| 女性比率 | 7.3% |
女性比率は7.3%とまだ少数派ですが、女性専用フロアの警備や空港保安検査の女性対応など、女性ならではの需要は確実に増加しています。
男女間の年収差は約90万円|その理由と実態
女性警備員と男性警備員の年収差は約90万円ですが、これは性別による差別ではありません。
年収差が生まれる3つの理由
1. 勤務形態の違い
女性は日勤中心・パートタイムを選ぶ傾向があります。
| 勤務形態 | 年収への影響 |
|---|---|
| 日勤のみ | 夜勤手当なし(月3〜5万円減) |
| パート勤務 | フルタイム比で年収半減 |
| 週3〜4日勤務 | フルタイム比で2〜3割減 |
夜勤(22時〜5時)には25%以上の深夜手当が支給されるため、夜勤の有無で年収に大きな差が出ます。
2. 担当業務の違い
高収入の業務に女性が少ない傾向があります。
| 業務区分 | 年収目安 | 女性比率 |
|---|---|---|
| 施設警備(日勤) | 250〜300万円 | 多い |
| 空港保安検査 | 280〜350万円 | 比較的多い |
| 交通誘導警備 | 280〜350万円 | 少ない |
| 身辺警護 | 400〜600万円 | 非常に少ない |
| 現金輸送 | 350〜450万円 | 非常に少ない |
3. 勤続年数・管理職比率の違い
| 項目 | 女性 | 男性 |
|---|---|---|
| 平均勤続年数 | 6.5年 | 9.8年 |
| 管理職比率 | 低い | 高い |
出産・育児によるキャリア中断が勤続年数に影響し、結果的に管理職への昇進機会に差が生まれています。
同一労働同一賃金の原則
重要なポイントは、同じ仕事をすれば男女で給与は同じということです。
- 同じ現場で同じ業務 → 男女同一の基本給
- 同じ資格を取得 → 男女同一の資格手当
- 同じ役職に昇進 → 男女同一の役職手当
つまり、女性であることが給与のマイナス要因になることはありません。むしろ、女性ならではの業務(女性専用エリアの警備、女性客対応など)で活躍すれば、需要が高まっています。
業務別・年齢別の女性警備員年収
業務内容や年齢によって、年収にはどのような違いがあるのでしょうか。
業務別の年収比較
| 業務区分 | 年収目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 施設警備(日勤中心) | 250〜300万円 | 女性が最も多い、安定した勤務 |
| 施設警備(夜勤あり) | 300〜380万円 | 深夜手当で収入アップ |
| 空港保安検査 | 280〜350万円 | 女性対応で需要あり、資格手当あり |
| 商業施設・イベント | 260〜320万円 | 女性客対応で重宝される |
| 身辺警護 | 400〜600万円 | 女性VIP対応の需要増、高収入 |
女性におすすめの高収入業務は以下のとおりです。
- 空港保安検査:女性旅客の身体検査は女性警備員が担当。資格を取得すれば年収350万円以上も可能
- 身辺警護(ボディガード):女性VIPの警護需要が増加。年収400万円以上が期待できる
- 施設警備(夜勤込み):夜勤手当で月3〜5万円アップ
年齢別の年収推移
| 年齢 | 年収目安 | キャリアステージ |
|---|---|---|
| 20代 | 250〜300万円 | 新人〜一人前、資格取得中 |
| 30代 | 280〜350万円 | 資格取得、リーダー候補 |
| 40代 | 300〜400万円 | 班長・隊長候補、専門職 |
| 50代 | 320〜450万円 | 管理職、教育担当 |
年収のピークは50代です。警備業界は中高年の活躍が多く、経験を積むほど評価される傾向があります。
大手警備会社の年収比較|セコム・ALSOK・CSP
大手警備会社は中小企業と比較して年収・福利厚生ともに充実しています。
大手3社の比較表
各社の有価証券報告書(2025年3月期)から、平均年収データを抽出しました。
| 項目 | セコム | ALSOK | CSP |
|---|---|---|---|
| 平均年収 | 655万円 | 603万円 | 543万円 |
| 平均年齢 | 43.5歳 | 39.9歳 | 40.2歳 |
| 平均勤続年数 | 17.3年 | 15.9年 | 15.5年 |
| 従業員数 | 16,164人 | 12,073人 | 3,377人 |
注意点:上記は全社員(事務職・管理職含む)の平均であり、現場警備員の平均とは異なります。現場警備員の年収は以下が目安です。
| 経験 | セコム | ALSOK | CSP |
|---|---|---|---|
| 入社1〜3年 | 300〜350万円 | 290〜340万円 | 280〜330万円 |
| 入社5〜10年 | 380〜450万円 | 360〜430万円 | 350〜420万円 |
| 管理職 | 500〜650万円 | 480〜620万円 | 450〜580万円 |
各社の特徴
セコム
- 業界最大手、平均年収655万円でトップ
- 女性活躍推進に注力、育休復職率は高水準
- 参考:有価証券報告書(2025年3月期)
ALSOK(綜合警備保障)
- 業界2位、平均年収603万円
- 「えるぼし」認定取得、女性採用を積極化
- 参考:有価証券報告書(2025年3月期)
セントラル警備保障(CSP)
- JR東日本グループ、鉄道関連に強み
- 平均年収543万円、福利厚生が充実
- 参考:有価証券報告書(2025年3月期)
大手と中小企業の年収差
| 項目 | 大手警備会社 | 中小警備会社 |
|---|---|---|
| 新人年収 | 280〜350万円 | 250〜300万円 |
| 5年目年収 | 350〜450万円 | 300〜350万円 |
| 賞与 | 年2〜4ヶ月分 | 年0〜2ヶ月分 |
| 資格手当 | 充実 | 会社による |
大手への転職で年収50〜100万円アップも珍しくありません。特に女性は福利厚生(産休・育休制度、時短勤務)が整った大手がおすすめです。
女性警備員が年収を上げる5つの方法
年収アップを実現するための具体的な方法を解説します。
1. 警備業務検定の資格を取得する
最も確実な年収アップ方法です。
| 資格 | 資格手当(月額) | 年間収入増 |
|---|---|---|
| 施設警備業務検定2級 | 5,000〜10,000円 | 6〜12万円 |
| 施設警備業務検定1級 | 10,000〜20,000円 | 12〜24万円 |
| 空港保安警備業務検定2級 | 8,000〜15,000円 | 10〜18万円 |
女性におすすめの資格
- 施設警備業務検定2級:最もメジャーで取得しやすい
- 空港保安警備業務検定2級:女性需要が高く、手当も高め
- 雑踏警備業務検定2級:イベント警備での女性対応に活用
資格取得後は転職時のアピールにもなり、より好条件の会社に移ることも可能です。
2. 夜勤を取り入れる
夜勤(22時〜5時)には25%以上の深夜手当が法律で義務付けられています。
| 夜勤頻度 | 月収アップ目安 | 年収アップ目安 |
|---|---|---|
| 月4回 | +2〜3万円 | +24〜36万円 |
| 月8回 | +4〜6万円 | +48〜72万円 |
| 月10回以上 | +6万円〜 | +72万円〜 |
夜勤のメリット
- 手当で収入アップ
- 日中のプライベート時間が確保できる
- 施設警備なら仮眠時間あり
夜勤のデメリット
- 生活リズムが乱れやすい
- 体力的な負担がある
- 育児中は難しい場合も
体力や生活スタイルに合わせて、無理のない範囲で取り入れるのがおすすめです。
3. 管理職・リーダーを目指す
役職手当で収入が大幅にアップします。
| 役職 | 役職手当(月額) | 年収目安 |
|---|---|---|
| リーダー | 5,000〜10,000円 | 300〜350万円 |
| 班長 | 20,000〜30,000円 | 380〜450万円 |
| 隊長 | 30,000〜50,000円 | 450〜550万円 |
| 支社管理職 | 50,000円〜 | 550万円〜 |
女性管理職への昇進事例
| キャリア | 内容 |
|---|---|
| 入社3年目 | 検定2級取得、リーダーに昇進 |
| 入社5年目 | 検定1級取得、班長候補に |
| 入社10年目 | 隊長または教育担当に |
女性管理職を積極的に登用する企業も増えています。キャリアアップを意識した会社選びも重要です。
4. 大手警備会社へ転職する
中小警備会社から大手への転職で、年収アップを実現できます。
大手転職のメリット
- 基本給・賞与が高い
- 資格手当・役職手当が充実
- 福利厚生が充実(産休・育休・時短勤務)
- 女性支援制度が整っている
転職時のアピールポイント
- 保有資格(検定2級以上)
- 現場経験年数
- リーダー・班長経験
- 女性対応業務の経験
資格を取得してから転職活動を行うと、より好条件での採用が期待できます。
5. 専門性の高い業務にシフトする
施設警備から専門業務へ転向することで、年収アップが可能です。
| 業務 | 年収目安 | ポイント |
|---|---|---|
| 空港保安検査 | 280〜350万円 | 女性需要が高い |
| 身辺警護 | 400〜600万円 | 女性VIP対応で重宝 |
| 教育担当 | 350〜450万円 | 経験を活かせる |
特に**身辺警護(ボディガード)**は女性VIPへの需要が増加しており、年収400万円以上が期待できる高収入業務です。
女性に嬉しい福利厚生|産休・育休・時短勤務
大手警備会社を中心に、女性が働きやすい制度が整備されています。
産休・育休制度
| 制度 | 内容 |
|---|---|
| 産前休業 | 出産予定日の6週間前から |
| 産後休業 | 出産後8週間まで |
| 育児休業 | 子どもが1歳(最長2歳)になるまで |
警備業界の取得実績
- セコム・ALSOKなど大手では取得実績が増加
- 復職後の配置転換(夜勤免除など)にも対応
- 男性の育休取得も徐々に増加傾向
確認すべきポイント
- 産休・育休の取得実績があるか
- 復職後の夜勤免除・時短勤務が可能か
- 育休中の給与補填(会社独自の制度)があるか
時短勤務制度
| 対象 | 内容 |
|---|---|
| 3歳未満の子を持つ従業員 | 1日6時間の時短勤務を請求可能(法定) |
| 3歳〜小学校入学前 | 努力義務で対応 |
警備業界での運用例
- 日勤のみのシフト固定
- 勤務時間の短縮(9時〜16時など)
- 残業免除
警備業務はシフト制のため、時短勤務に対応しやすい面があります。入社前に制度の有無と取得実績を確認しましょう。
その他の福利厚生
女性専用設備
- 女性用更衣室・休憩室
- 女性用仮眠室(夜勤がある場合)
健康面のサポート
- 婦人科検診の費用補助
- 生理休暇の整備
キャリア支援
- 女性管理職育成プログラム
- 女性向けリーダーシップ研修
これらの福利厚生は会社によって大きく異なるため、転職時に必ず確認しましょう。
女性警備員の年収に関するよくある質問
Yahoo!知恵袋などで多く寄せられる質問に回答します。
Q1. パート・アルバイトの時給はどのくらい?
A. 時給1,100〜1,400円程度が相場です。
| 地域 | 時給目安 |
|---|---|
| 東京都心 | 1,200〜1,500円 |
| 地方都市 | 1,000〜1,200円 |
| 夜勤(22時〜5時) | 上記の1.25倍以上 |
月80時間(週5日・1日4時間)で月収8〜10万円、年収100〜120万円程度となります。
Q2. 未経験でも正社員で働ける?
A. はい、未経験でも正社員採用は可能です。
警備業界は慢性的な人手不足であり、警察庁の統計によると警備員の有効求人倍率は6.58倍(全職種平均1.25倍)と非常に高い状況です。
未経験者でも以下の流れで正社員として働けます。
- 入社前研修(20時間)で基礎を学ぶ
- 先輩とのOJTで実務を習得
- 3〜6ヶ月で一人前に
Q3. 年収400万円を超えるには何が必要?
A. 資格取得+管理職昇進、または大手企業への転職が必要です。
年収400万円超を実現するルートは以下のとおりです。
| ルート | 具体的な方法 |
|---|---|
| 資格+昇進 | 検定1級取得+班長以上に昇進 |
| 大手転職 | セコム・ALSOKで経験5年以上 |
| 専門業務 | 身辺警護に転向 |
| 夜勤 | 月10回以上の夜勤で手当を稼ぐ |
Q4. 育児と両立しながら働ける?
A. 大手企業なら両立可能です。
産休・育休制度、時短勤務制度が整った企業であれば、育児との両立は十分可能です。ただし、中小企業では制度が整っていないケースもあるため、入社前に確認が必要です。
両立しやすい働き方
- 日勤のみのシフト
- 時短勤務(9時〜16時など)
- 週3〜4日勤務のパート
Q5. 女性でも昇進できる?
A. はい、女性でも昇進は可能です。
警備業界は実力主義であり、資格取得や実績に応じて昇進できます。最近では女性管理職を積極的に登用する企業も増えています。
まとめ
女性警備員の年収と待遇について、ポイントをまとめます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 女性平均年収 | 約275万円(厚労省令和5年データ) |
| 男女差 | 約90万円(勤務形態・業務内容の違いが主因) |
| 同一労働同一賃金 | 同じ仕事なら男女同額 |
| 女性比率 | 7.3%(4万3,077人) |
年収アップの5つの方法
- 警備業務検定の取得:年6〜24万円アップ
- 夜勤の取り入れ:年24〜72万円アップ
- 管理職への昇進:班長で年24〜36万円アップ
- 大手企業への転職:年50〜100万円アップ
- 専門業務へのシフト:身辺警護で年収400万円超
大手3社の平均年収(2025年3月期)
| 企業 | 平均年収 |
|---|---|
| セコム | 655万円 |
| ALSOK | 603万円 |
| CSP | 543万円 |
女性警備員として高収入を目指すなら、資格取得+大手への転職が最も確実なルートです。福利厚生が充実した会社を選び、長く働ける環境を確保しましょう。
女性警備員の働き方全般については「女性の警備員転職完全ガイド|仕事内容・年収・働きやすい会社」で詳しく解説しています。












