「空港保安警備業務検定2級って、どんな資格?」「空港で働くには必要?」
結論からお伝えすると、空港保安警備業務検定2級は空港の保安検査員として働くために推奨される国家資格です。インバウンド需要の増加に伴い、空港での警備需要は年々高まっており、資格保有者は即戦力として重宝されます。
この記事では、2026年の最新講習日程、特別講習と直接検定の違い、実技試験の具体的内容、資格取得後の年収アップまで、合格に必要な情報を網羅的に解説します。
空港保安警備業務検定2級とは
空港保安警備業務検定2級は、警備業法に基づく国家資格です。正式名称は「空港保安警備業務検定2級」で、空港ターミナルの保安検査場での警備を専門とする「1号警備業務」の中でも航空保安に特化した資格です。
テロ対策、不審物の発見、保安検査の実施など、航空機と乗客の安全を守る責任の重い業務を担当するため、法令知識、検査機器の操作、英語での接客対応など高度な専門性が求められます。
なぜ需要が高いのか?インバウンド増加と航空保安
空港保安警備業務検定の資格保有者は、以下の理由から航空業界で重宝されます。
| 需要が高い理由 | 内容 |
|---|---|
| インバウンド増加 | 訪日外国人の増加により空港利用者が急増 |
| 国際基準への対応 | 国際民間航空機関(ICAO)の保安基準を満たす人材が必要 |
| テロ対策の強化 | 航空保安の重要性が世界的に高まっている |
| 人手不足 | 保安検査員の需要に対し供給が追いついていない |
資格保有者は資格手当の対象となり、年収アップが期待できます。採用時の優遇条件として掲げている求人も多く、取得すれば航空業界での就職・転職が有利になります。
警備業務検定の種類について詳しくは、「関連記事:警備業務検定とは|6種類の資格と取得方法を完全解説」をご覧ください。
空港保安警備の仕事内容
空港保安警備員の業務は、大きく「検査」「警備」「接客」の3つに分けられます。
検査業務
保安検査場での検査業務が主な仕事です。
| 業務内容 | 詳細 |
|---|---|
| 搭乗券の確認 | 搭乗者本人であることを確認 |
| 手荷物検査 | X線モニターで危険物・液体の持ち込みをチェック |
| ボディチェック | ゲート型・携帯用の金属探知機を使用 |
| 接触検査・開披検査 | 疑わしい場合の詳細な検査 |
業務は5人1組のチームで行うことが多く、役割分担しながら効率的に検査を進めます。
警備業務
空港施設全体の安全を守る警備業務も担当します。
- 空港敷地・境界線の巡回
- 監視塔での警戒
- 空港運航施設の警備
- 不審者・不審物の発見と対応
- 防災業務・緊急時の対応
接客業務
国際空港では外国人旅行者への対応も重要な業務です。
- 英語での案内・説明
- 検査手順の丁寧な説明
- クレーム対応
- 高齢者・障がい者へのサポート
英語力があると業務の幅が広がり、評価も高まります。
受験資格を解説【2級と1級の違い】
空港保安警備業務検定2級は、特別な受験資格がなく誰でも受験可能です。
警備業界未経験でも、18歳以上であれば受験できます。
1級との違い
| 項目 | 2級 | 1級 |
|---|---|---|
| 受験資格 | 誰でも可(18歳以上) | 2級取得後、実務経験1年以上 |
| 役割 | 現場での保安検査業務 | 現場責任者・指導者 |
| 合格率(特別講習) | 約92% | 約80% |
| 試験範囲 | 基本的な保安検査業務 | 管理業務を含む高度な内容 |
1級を受験するには、2級取得後に1年以上の空港保安警備の実務経験が必要です。まずは2級の取得がキャリアの第一歩となります。
未経験から警備員を目指す方は、「関連記事:未経験から警備員になる完全ガイド|採用条件・研修制度」も参考にしてください。
資格取得の方法【特別講習が主流】
空港保安警備業務検定2級を取得するには、特別講習と直接検定の2つの方法があります。
特別講習とは
有限会社 航空保安警備教育システムが実施する講習会です。国家公安委員会の登録を受けた登録講習機関として、学科講習と実技講習を行い、修了考査に合格すると資格が取得できます。
警備員向け講習(2日間)
| 内容 | 時間 |
|---|---|
| 学科講習 | 7時限(1時限50分) |
| 実技講習 | 5時限 |
| 修了考査 | 4時限 |
| 受講料 | 50,000円 |
未経験者向け講習(約6日間)
| 内容 | 時間 |
|---|---|
| 学科講習 | 28時限 |
| 実技講習 | 14時限 |
| 修了考査 | 4時限 |
| 受講料 | 95,000円 |
※費用は航空保安警備教育システムを参照
修了考査の合格基準は、学科・実技ともに90点以上です。
直接検定とは
講習を受けずに、公安委員会が実施する検定試験を直接受験する方法です。独学で学科・実技の両方に合格する必要があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受験料 | 16,000円 |
| 合格基準 | 学科・実技ともに90点以上 |
| 実施頻度 | 年1回程度(非常に少ない) |
どちらを選ぶべき?比較表
| 比較項目 | 特別講習 | 直接検定 |
|---|---|---|
| 費用 | 50,000〜95,000円 | 16,000円 |
| 合格率 | 約92% | 非公開(低い傾向) |
| 学習サポート | 講師から直接指導 | 独学 |
| 実技練習 | 講習内で練習可能 | 自主練習のみ |
| 実施頻度 | 毎月実施 | 年1回程度 |
| おすすめ | ほぼ全員 | - |
**空港保安警備業務検定は、特別講習での取得が主流です。**警視庁の直接検定スケジュールにも空港保安警備業務検定はリストされておらず、実施頻度が極めて低いのが現状です。
多くの警備会社では資格取得費用を全額負担してくれるため、入社前に確認しておきましょう。
講習日程と費用【2026年版】
特別講習
空港保安警備業務検定の特別講習は、毎月実施されています。他の警備業務検定と比べて実施頻度が高いのが特徴です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 実施機関 | 有限会社 航空保安警備教育システム |
| 実施頻度 | 毎月(2級は月2〜3回程度) |
| 会場 | 東京都江東区青海(お台場エリア) |
| 申込方法 | E-mailで1次申込 → 2次申込(先着順) |
| 問い合わせ | TEL: 03-5579-6955 |
申し込みは先着順のため、公式サイトで申込開始の案内をこまめにチェックしてください。
費用の詳細
| 区分 | 費用 |
|---|---|
| 1級講習会 | 50,000円 |
| 2級講習会(警備員) | 50,000円 |
| 2級講習会(未経験者) | 95,000円 |
| 再考査 | 10,800円 |
| 合格証明書交付手数料 | 10,000円 |
※最新の費用・日程は公式サイトでご確認ください。
試験内容
学科試験
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 出題数 | 20問 |
| 試験時間 | 60分 |
| 合格基準 | 90%以上(18問以上正解) |
| 形式 | 5択マークシート |
出題範囲
- 警備業務の基本的な事項(意義、重要性、基本的人権)
- 警備業法と関係法令(航空法、外交関係)
- 乗客への接遇に関する知識(専門用語、英語)
- 手荷物検査に関する知識(X線検査機器の構造・操作・故障対応)
- 空港の施設・管理・運送事業者に関する知識
- 不審者・不審物を発見した場合の対応
英語の出題があるのが空港保安警備業務検定の特徴です。基本的な検査用語や案内フレーズを覚えておく必要があります。
実技試験
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験科目 | 3科目 |
| 合格基準 | 90点以上 |
| 採点方式 | 減点方式 |
実技試験3科目の詳細
| 科目 | 内容 |
|---|---|
| 乗客への対応 | 検査の説明、案内、クレーム対応、英語での対応 |
| 手荷物検査 | X線モニターの確認、接触検査、開披検査の手順 |
| 不審者・不審物への対応 | 発見時の報告、避難誘導、警察への連絡 |
実技試験では、動作の正確さ、声の大きさ、丁寧な接客態度が評価されます。特に乗客への対応は、不安を与えないよう丁寧かつ迅速に行う必要があります。
個々の実技試験終了の都度、90点以上であれば次の実技試験を受検できます。1科目でも90点未満だと不合格となるため、すべての科目をバランスよく練習しましょう。
合格率と合格するためのポイント
最新の合格率データ
| 方式 | 合格率 | 出典 |
|---|---|---|
| 特別講習 2級(2024年12月) | 92.6% | 警備人材育成センター |
| 特別講習 1級(2025年1月) | 80.0% | 警備人材育成センター |
| 直接検定 | 非公開(低い傾向) | - |
特別講習を受講した場合の合格率は**約92%**と非常に高く、しっかり講習を受ければほぼ合格できます。
合格するためのポイント
学科試験対策
- 英語の検査用語を覚える:空港特有の出題範囲
- 航空法の基礎知識:危険物の種類、持ち込み禁止品
- X線検査機器の操作:構造と故障時の対応
- 講師が強調した箇所を重点的に:出題率が高い
実技試験対策
- 声を大きく出す:自信を持って対応する
- 丁寧な接客態度:乗客に不安を与えない
- 手順を正確に覚える:検査の流れを体に染み込ませる
- 英語フレーズの練習:基本的な案内ができるように
合格するための学習計画
講習前の準備
- 警備業法の基礎:条文の内容を事前に把握
- 英語の検査用語:基本フレーズを予習
- 空港保安の基礎知識:ニュースなどで航空保安の重要性を理解
講習中
- メモとマーカーを活用:講師が強調した箇所は出題率が高い
- 実技は積極的に参加:恥ずかしがらずに声を出して練習
- わからない点はその場で質問:修了考査前に疑問を解消
資格取得後のメリット
年収アップ
空港保安警備員の年収は、資格保有者かどうかで大きく変わります。
| 資格 | 月給目安 | 年収目安 |
|---|---|---|
| 1級保有 | 35.7万円〜 | 500万円 |
| 2級保有 | 28.5万円〜 | 400万円 |
| 無資格・未経験 | 25万円〜 | 320万円 |
※サンエス警備保障の求人データを参照
大手警備会社ほど資格手当が高い傾向にあり、資格手当として月5,000〜30,000円が支給されるケースもあります。
警備員の給与について詳しくは、「関連記事:警備員の年収を徹底分析|平均給与・業務別・年齢別」をご覧ください。
その他のメリット
| メリット | 内容 |
|---|---|
| 就職・転職で有利 | 即戦力として評価され、採用されやすい |
| 入社祝金の優遇 | 資格保有者は祝金が増額されることも(2級30万円、1級40万円など) |
| キャリアアップ | 1級取得でリーダー職への道が開ける |
| 安定した需要 | インバウンド増加で空港警備の需要は拡大傾向 |
キャリアアップ
- 保安検査場のリーダー・責任者:1級取得で管理職への道
- 1級取得への道:2級取得後、実務経験1年以上で受験可能
- 転職で有利:有資格者は需要が高く、条件の良い求人に応募できる
- 大手企業への転職:資格保有者を優遇する大手警備会社も多い
警備業界でのキャリアパスについては、「関連記事:警備員のキャリアパス完全ガイド|資格・昇進・年収」も参考にしてください。
まとめ
空港保安警備業務検定2級は、空港の保安検査員として働くために推奨される国家資格です。
この記事のポイント
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受験資格 | 誰でも受験可能(18歳以上) |
| 取得方法 | 特別講習(合格率92%)が主流、直接検定は実施が少ない |
| 費用 | 特別講習50,000〜95,000円 |
| 試験内容 | 学科20問(90%以上)+実技3科目(90点以上) |
| メリット | 年収400〜500万円、資格手当、キャリアアップ |
空港保安警備業務検定は、特別講習での取得がほぼ必須です。毎月実施されており、合格率も92%と高いため、しっかり講習を受ければ合格できます。
英語の出題があるのが特徴ですが、基本的な検査用語や案内フレーズを覚えておけば対応できます。
インバウンド需要の増加で空港警備の需要は高まっており、資格を取得すれば年収400万円以上を目指せます。航空業界で働きたい方は、空港保安警備業務検定2級の取得から始めてみてください。













