「警備業界の資格を取りたいけど、実務経験がない…」「機械警備業務管理者ってどんな資格?」
結論からお伝えすると、機械警備業務管理者は警備業界未経験でも取得できる国家資格です。20歳以上であれば誰でも講習を受講でき、4日間の講習と修了考査に合格すれば資格を取得できます。
セコムやALSOKなど機械警備会社への転職を考えている方、警備業界でキャリアアップを目指す方にとって、この資格は大きな武器になります。本記事では、機械警備業務管理者の資格内容から取得方法、2025-2026年の講習日程、年収への影響まで徹底解説します。
機械警備業務管理者とは
機械警備業務管理者とは、警備業法に基づく国家資格です。警報機器やセンサーを使った機械警備システムを管理する専門家として、機械警備を行う警備会社に配置が義務付けられています。
警備業法における位置づけ
警備業法では、機械警備業務を行う警備会社は基地局ごとに機械警備業務管理者を選任しなければならないと定められています。
基地局とは、警報システムからの信号を受信し、警備員に出動指示を出す拠点のことです。24時間体制で監視を行い、異常を検知した際には迅速な対応を行う司令塔の役割を担います。
この資格がない状態で機械警備業務を行うと、公安委員会から営業停止命令や認定取消などの行政処分を受けることになります。そのため、機械警備会社にとって有資格者の確保は経営上の最重要課題です。
機械警備業務管理者の役割と業務内容
機械警備業務管理者の主な役割は以下の通りです。
| 役割 | 具体的な業務内容 |
|---|---|
| 機械装置の運用監督 | 警報システムの維持管理、正常動作の確認 |
| 指令業務の統制 | 警備員への出動指示、顧客への連絡 |
| 緊急時の対応 | 異常検知時の判断、関係機関への通報 |
| 記録管理 | 対応履歴の記録、報告書の作成 |
機械警備は24時間365日、警報システムを監視する業務です。センサーが異常を検知した際には、状況を素早く判断し、適切な対応を指示する能力が求められます。
機械警備業務管理者と警備員指導教育責任者の違い
警備業界には2つの管理者資格があります。両者の違いを理解しておきましょう。
| 比較項目 | 機械警備業務管理者 | 警備員指導教育責任者 |
|---|---|---|
| 配置義務 | 機械警備の基地局ごと | 営業所ごと・業務区分ごと |
| 主な役割 | 機械警備システムの管理 | 警備員の指導・教育 |
| 受講資格 | 誰でも可(20歳以上) | 実務経験3年以上 or 検定資格 |
| 講習期間 | 4日間 | 5〜7日間 |
| 受講料 | 39,000円 | 34,000〜47,000円 |
配置義務の違い(基地局 vs 営業所)
機械警備業務管理者は、機械警備の基地局ごとに配置が必要です。基地局を持たない警備会社では必要ありません。
警備員指導教育責任者は、すべての警備会社の営業所ごとに配置が必要です。施設警備、交通誘導、運搬警備、身辺警備の各業務区分ごとに選任が求められます。
受講資格の違い(誰でも可 vs 実務経験必要)
最大の違いは受講資格です。
- 機械警備業務管理者:20歳以上であれば誰でも受講可能。実務経験は不要
- 警備員指導教育責任者:実務経験3年以上、または警備業務検定資格が必要
警備業界未経験の方でも取得できるのは、機械警備業務管理者だけです。
どちらを先に取得すべきか
キャリアの状況によって優先順位が変わります。
| 状況 | おすすめの資格 | 理由 |
|---|---|---|
| 警備業界未経験 | 機械警備業務管理者 | 実務経験不要で取得可能 |
| 現役警備員 | 警備員指導教育責任者 | 実務経験を活かせる |
| 機械警備会社への転職希望 | 両方取得 | 両資格保有者は希少価値が高い |
詳しくは「関連記事:警備会社の管理者資格を比較|指導教育責任者と機械警備業務管理者の違い」をご覧ください。
機械警備業務管理者の取得方法【誰でも受講可能】
機械警備業務管理者資格を取得するには、都道府県公安委員会が実施する「機械警備業務管理者講習」を受講し、修了考査に合格する必要があります。
受講資格(年齢制限のみ・実務経験不要)
全国警備業協会によると、受講資格は以下の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 年齢制限 | 20歳以上 |
| 実務経験 | 不要 |
| 警備員かどうか | 不問(一般の方でも可) |
| 欠格事由 | 警備業法第3条に該当しないこと |
警備業法第3条の欠格事由とは、以下のような場合です。
- 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
- 禁錮以上の刑に処せられ、または警備業法の規定に違反して罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過しない者
- 暴力団員等
これらに該当しなければ、警備業界で働いたことがない方でも問題なく受講できます。
申込方法と必要書類
申込みは、お住まいの都道府県の警備業協会または公安委員会で受け付けています。
必要書類(東京都の場合)
- 受講申込書
- 写真(縦3cm×横2.4cm)
- 本籍地記載の住民票
- 受講料
申込期間は講習の1〜2ヶ月前が目安です。定員に達すると締め切られるため、早めの申込みをおすすめします。
取得までの流れ
1. 講習日程の確認(警備業協会HPで公開)
↓
2. 申込書の請求・記入
↓
3. 必要書類の準備
↓
4. 受講料の納付・申込み
↓
5. 講習の受講(4日間)
↓
6. 修了考査(最終日)
↓
7. 合格発表
↓
8. 資格者証の交付申請
↓
9. 資格者証の受領
合格から資格者証の交付まで、約1ヶ月程度かかります。
2025-2026年 講習日程と費用
講習日程は都道府県によって異なります。ここでは東京都の情報を中心に紹介します。
東京都の講習日程
東京都警備業協会によると、2025年の講習日程は以下の通りです。
| 回次 | 講習期間 | 電話受付開始日 |
|---|---|---|
| 第1回 | 2025年8月5日(火)〜8月8日(金) | 2025年7月8日(火) |
講習会場:東警協研修センター(東京都台東区)
定員:100名
2026年の日程は現時点で未発表です。最新情報は東京都警備業協会のHPで確認してください。
費用の内訳
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 受講料 | 39,000円 |
| 資格者証交付手数料 | 9,800円 |
| 合計 | 48,800円 |
その他、住民票取得費用(300円程度)、写真代、交通費などが別途必要です。総額で5〜6万円程度を見込んでおくと良いでしょう。
他の都道府県の情報
各都道府県の警備業協会で講習が実施されています。
| 地域 | 問い合わせ先 |
|---|---|
| 北海道 | 北海道警備業協会 |
| 大阪 | 大阪府警備業協会 |
| 愛知 | 愛知県警備業協会 |
| 福岡 | 福岡県警備業協会 |
講習の実施回数は都道府県によって異なり、年1〜2回程度のところが多いです。お住まいの地域の警備業協会HPまたは公安委員会の公示を確認してください。
講習内容と修了考査の難易度
講習は4日間の日程で行われ、最終日に修了考査があります。
4日間の講習カリキュラム
講習は以下のような内容で構成されています。
| 日程 | 内容 |
|---|---|
| 1日目 | 警備業法、関係法令、機械警備業務の基礎 |
| 2日目 | 機械警備システムの構造と機能 |
| 3日目 | 運用管理、緊急時の対応、実務演習 |
| 4日目 | 総まとめ、修了考査 |
講習時間:午前9時〜午後5時(休憩含む)
講習は座学が中心で、実技試験はありません。警備業法の条文や機械警備システムの専門知識を学びます。
修了考査の合格基準
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験形式 | 筆記試験(選択式) |
| 試験時間 | 約1時間 |
| 合格基準 | 80%以上の正答率 |
出題範囲は講習で学んだ内容からです。講師が「ここは重要」と強調した箇所を中心に復習しておきましょう。
合格率は80%以上|しっかり受講すれば合格可能
機械警備業務管理者講習の合格率は80%以上とされており、比較的取得しやすい資格です。
合格のポイント
- 講習中は集中して聴講する
- 講師が強調した箇所にマーカーを引く
- 休憩時間も教本を復習する
- 法令の数字(日数、金額など)は正確に覚える
講習をしっかり受けていれば、独学での追加勉強は不要なケースがほとんどです。ただし、油断は禁物。真剣に臨みましょう。
資格取得後のキャリアと年収
機械警備業務管理者資格を取得すると、キャリアと年収にどのような影響があるのでしょうか。
年収への影響(資格手当・管理職待遇)
多くの警備会社では、機械警備業務管理者に対して資格手当を支給しています。
| 項目 | 金額の目安 |
|---|---|
| 資格手当(月額) | 1〜3万円 |
| 年間での増加額 | 12〜36万円 |
一般警備員の年収が300〜400万円程度なのに対し、機械警備業務管理者として選任されると350〜450万円程度の年収が見込めます。
さらに、警備員指導教育責任者も取得して両資格を保有すると、450〜600万円程度まで年収アップが期待できます。「関連記事:警備員で年収1000万円は可能?|高収入を実現する方法」も参考にしてください。
機械警備会社への転職に有利
セコム、ALSOK、セントラル警備保障(CSP)など、機械警備を主力とする大手警備会社への転職で有利に働きます。
転職で有利になる理由
- 法律で配置が義務付けられた希少人材
- 入社後すぐに基地局の責任者候補になれる
- 資格取得の意欲が評価される
特に警備業界未経験からの転職では、この資格が強力なアピールポイントになります。
警備会社の独立開業にも必須
将来的に警備会社の独立開業を考えている方は、機械警備業務を行う場合にこの資格が必須です。
警備業法では、機械警備業務を行う警備会社は基地局ごとに機械警備業務管理者を選任しなければならないと定められています。自分自身が資格を持っていれば、最小限の人員で開業できます。
「関連記事:警備員のキャリアパス完全ガイド|一般警備員から管理職」で、独立開業までのキャリアパスを確認できます。
よくある質問
Q: 警備業界未経験でも本当に取得できますか?
A: はい、取得できます。機械警備業務管理者講習は20歳以上であれば誰でも受講可能で、実務経験は一切不要です。警備会社に所属していない一般の方でも問題なく受講できます。
Q: 講習は働きながら受講できますか?
A: 4日間連続の講習となるため、会社員の方は有給休暇を取得する必要があります。土日は含まれず平日のみの開催がほとんどです。勤務先と事前に調整しておきましょう。
Q: 不合格になったらどうなりますか?
A: 不合格の場合は、次回以降の講習を再受講する必要があります。受講料も改めて支払うことになるため、一発合格を目指しましょう。ただし、合格率80%以上の試験なので、真剣に講習を受ければ心配は不要です。
Q: 資格に有効期限はありますか?
A: 有効期限はありません(終身資格)。一度取得すれば更新手続きなしで有効です。ただし、基地局の機械警備業務管理者として選任されている間は、定期講習の受講が義務付けられる場合があります。
Q: 機械警備業務管理者と警備員指導教育責任者、両方必要ですか?
A: 会社の業務内容によります。機械警備業務のみを行う会社なら機械警備業務管理者だけで問題ありません。ただし、多くの警備会社は人的警備と機械警備の両方を行っているため、両資格を持っていると非常に重宝されます。キャリアアップを目指すなら両方の取得をおすすめします。
まとめ
機械警備業務管理者は、警備業界未経験でも取得できる貴重な国家資格です。
この記事のポイント
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受講資格 | 20歳以上なら誰でもOK(実務経験不要) |
| 講習期間 | 4日間 |
| 費用 | 約48,800円(受講料+交付手数料) |
| 合格率 | 80%以上 |
| 年収への影響 | 月1〜3万円の資格手当、年収350〜450万円が目安 |
こんな方におすすめ
- 警備業界への転職を考えている未経験者
- セコムやALSOKなど機械警備会社に興味がある方
- 警備業界でキャリアアップを目指している方
- 将来的に警備会社の独立開業を考えている方
機械警備業務管理者資格は、警備業界への入口として最適な資格です。実務経験がなくても取得でき、転職やキャリアアップに大きく役立ちます。
まずはお住まいの都道府県の警備業協会HPで講習日程を確認し、申込みの準備を始めましょう。













