「交通誘導警備業務検定1級を取りたいけど、どうすればいい?」「2級との違いは?」
結論からお伝えすると、交通誘導警備業務検定1級は、2級取得後に1年以上の実務経験を積むことで受験資格が得られる上位資格です。1級を取得すると、現場責任者として警備計画書の作成や部下の指揮ができるようになります。
この記事では、1級の受験資格、特別講習と直接検定の違い、2025〜2026年の試験日程、試験内容、合格率、取得後のキャリアメリットまで詳しく解説します。
交通誘導警備業務検定1級とは
交通誘導警備業務検定1級は、警備業法に基づく国家資格です。2級が「現場での基本的な誘導業務」を担うのに対し、1級は現場責任者・指導者としての高度な専門知識を証明します。
1級の有資格者は、以下の業務を担当できます。
- お客様との打ち合わせへの参加
- 警備計画書・配置計画の作成
- 部下の指揮・指導
- 現場全体の安全管理
2級との違い
| 項目 | 2級 | 1級 |
|---|---|---|
| 受験資格 | 18歳以上なら誰でも | 2級取得後、実務経験1年以上 |
| 役割 | 現場での誘導業務 | 現場責任者・指導者 |
| 合格率(特別講習) | 59.8% | 61.3% |
| 講習費用 | 33,000円 | 33,000円 |
| 直接検定費用 | 14,000円 | 14,000円 |
1級は2級取得者しか受験できないため、受験者のレベルが高く、合格率は2級とほぼ同等です。ただし、試験内容はより高度な専門知識が問われます。
2級の取得方法については、「関連記事:交通誘導警備業務2級とは?未経験から資格を取得する方法【2026年版】」をご覧ください。
受験資格|2級取得後1年以上の実務経験が必要
交通誘導警備業務検定1級を受験するには、以下の条件を満たす必要があります。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 必須資格 | 交通誘導警備業務検定2級を保有 |
| 実務経験 | 2級取得後、交通誘導警備業務に1年以上従事 |
2級を取得した時点から実務経験のカウントが始まります。正社員・契約社員・アルバイトなど雇用形態は問いませんが、交通誘導警備業務(2号警備)に従事している期間が対象です。
実務経験の証明は、所属する警備会社から「実務経験証明書」を発行してもらう必要があります。受験申し込み時に必要となるため、事前に準備しておきましょう。
資格取得の2つの方法【特別講習 vs 直接検定】
交通誘導警備業務検定1級を取得するには、特別講習と直接検定の2つの方法があります。
特別講習とは
警備員特別講習事業センターなど、国家公安委員会の登録を受けた講習機関が実施する講習会です。学科講習と実技講習を受けた後、修了考査に合格すると資格が取得できます。
1級特別講習(2日間)
| 内容 | 時間 |
|---|---|
| 学科講習 | 7時限(1時限50分) |
| 実技講習 | 5時限 |
| 修了考査 | 4時限 |
| 講習料 | 33,000円(税込) |
※費用は警備員特別講習事業センターを参照
修了考査の合格基準は、学科・実技ともに90点以上です。
直接検定とは
講習を受けずに、各都道府県の公安委員会が実施する検定試験を直接受験する方法です。独学で学科・実技の両方に合格する必要があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受験料 | 14,000円 |
| 合格基準 | 学科・実技ともに90点以上 |
注意点:学科試験に合格しなければ、実技試験は受験できません。
どちらを選ぶべき?比較表
| 比較項目 | 特別講習 | 直接検定 |
|---|---|---|
| 費用 | 33,000円 | 14,000円 |
| 合格率 | 約61% | 20〜40% |
| 学習サポート | 講師から直接指導 | 独学 |
| 実技練習 | 講習内で練習可能 | 自主練習のみ |
| 開催頻度 | 年数回(地域による) | 年1〜2回 |
| おすすめ | 確実に合格したい方 | 費用を抑えたい経験者 |
特別講習の合格率は約61%(警備員特別講習事業センター累計データ)ですが、直接検定は**20〜40%**と難易度が高くなります。
1級は講習・直接検定ともに開催頻度が2級より少ないため、日程の確認と早めの申し込みが重要です。
2025〜2026年 試験日程
直接検定(警視庁)
| 項目 | 日程 |
|---|---|
| 学科試験 | 2025年10月4日(土) |
| 実技試験 | 2025年11月8日(土) |
| 電話受付 | 2025年8月20日(水)〜8月21日(木) |
| 申請受付 | 2025年8月27日(水)〜8月29日(金) |
| 定員 | 20名 |
| 受験料 | 14,000円 |
特別講習の開催頻度について
1級の特別講習は、2級に比べて開催回数が少ない傾向にあります。
例えば、東京都警備業協会や大阪府警備業協会の2025〜2026年度講習予定では、交通誘導警備業務は2級が複数回開催される一方、1級の開催は限定的または未定となっています。
1級の特別講習を希望する場合は、以下の方法で最新情報を確認してください。
- 警備員特別講習事業センターで全国の日程を検索
- 所属する警備会社を通じて各都道府県の警備業協会に問い合わせ
- 東京都警備業協会、大阪府警備業協会など各地域の協会サイトを確認
申し込みは会社単位で受け付けている協会が多いため、早めに上司や教育担当に相談しましょう。
試験内容
学科試験
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 出題数 | 20問 |
| 試験時間 | 60分 |
| 合格基準 | 90点以上(18問以上正解) |
| 形式 | 5択マークシート |
主な出題範囲
- 警備業法の詳細規定
- 道路交通法(交通規制、標識、信号の意味)
- 憲法・刑法・刑事訴訟法の基礎知識
- 交通誘導の高度な技術(複雑な交差点、大規模工事現場)
- 警備計画書の作成方法
- 現場指揮・部下の指導方法
- 緊急時の高度な対応(重大事故、災害時の判断)
1級は2級の内容に加え、現場責任者として必要な計画立案・指導能力が問われます。
実技試験
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験科目 | 6科目 |
| 合格基準 | 90点以上 |
| 採点方式 | 減点方式 |
主な試験科目
- 合図の基本動作:大旗・誘導灯・素手による基本合図
- 後進誘導要領:車両の後進誘導(警笛・素手併用)
- 事故発生時の措置:二次災害防止、負傷者搬送
- 護身術:徒手による護身術
- 警察機関等への連絡要領
- 部下への指導要領:1級特有の科目
実技試験は減点方式で、100点からスタートし、各科目終了時に90点を下回った時点で不合格となります。
1級では2級の実技内容に加え、部下への指導や現場全体の統制など、より高度な実践力が求められます。
合格率と難易度
最新の合格率データ
| 方式 | 合格率 | 出典 |
|---|---|---|
| 特別講習(累計) | 61.3% | 警備員特別講習事業センター |
| 特別講習 再試験(累計) | 53.0% | 警備員特別講習事業センター |
| 直接検定 | 20〜40% | 各都道府県により異なる |
1級の合格率は2級(59.8%)とほぼ同等ですが、これは受験者全員が2級保有者であり、基礎力が備わっているためです。
不合格の原因と対策
よくある不合格の原因
- 1級特有の内容を軽視:2級の延長と考えて対策不足
- 指導要領の練習不足:部下への指示の出し方が曖昧
- 警備計画書の知識不足:計画立案に関する出題に対応できない
- 実技の動作が小さい:指導者としての存在感が不足
合格のための対策
- 特別講習の受講がおすすめ:講師から1級特有の内容を直接学べる
- 2級との違いを明確に理解:指導者・計画立案者としての視点を養う
- 実技は大きな動作と声:部下を指揮する立場として堂々と実演
- 警備計画書のサンプルを研究:実際の計画書を見て理解を深める
資格取得後のメリット
資格手当で年収アップ
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 月額資格手当 | 5,000〜15,000円 |
| 年間換算 | 60,000〜180,000円 |
1級保有者は2級よりも高い資格手当が支給される企業が多く、複数の検定資格を持つとさらに加算されます。
さらに、国土交通省が定める公共工事設計労務単価でも、有資格者(交通誘導警備員A)と無資格者(交通誘導警備員B)では大きな差があります。
| 区分 | 日額単価(東京・2024年度) | 差額 |
|---|---|---|
| 交通誘導警備員A(有資格) | 20,200円 | - |
| 交通誘導警備員B(無資格) | 17,600円 | -2,600円/日 |
月20日勤務の場合、月額約5万円、年間約60万円の差が生じます。1級取得により、より責任あるポジション(現場責任者)に就くことで、さらに収入アップが見込めます。
警備員の給与について詳しくは、「関連記事:警備員の年収を徹底分析|平均給与・業務別・年齢別」をご覧ください。
キャリアアップ
1級を取得すると、以下のキャリアパスが開けます。
- 現場責任者・主任への昇進:1級保有が要件の企業が多い
- 警備計画書の作成業務:顧客との折衝や計画立案を担当
- 後輩・部下の指導:教育担当としての役割
- 管理職への道:警備員指導教育責任者などの上位資格へ
警備業界でのキャリアパスについては、「関連記事:警備員のキャリアパス完全ガイド|一般警備員から管理職」を参考にしてください。
まとめ
交通誘導警備業務検定1級は、2級取得後に1年以上の実務経験を積むことで受験できる上位資格です。
この記事のポイント
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受験資格 | 2級取得後、実務経験1年以上 |
| 取得方法 | 特別講習(合格率61%)または直接検定(合格率20〜40%) |
| 費用 | 特別講習33,000円、直接検定14,000円 |
| 試験内容 | 学科20問(90%以上)+実技6科目(90点以上) |
| メリット | 月5,000〜15,000円の資格手当、現場責任者への昇進 |
1級は2級より開催頻度が少ないため、早めに日程を確認し、計画的に準備することが重要です。
現場責任者としてキャリアアップを目指すなら、2級取得後1年の実務経験を積み、1級取得にチャレンジしてみてください。
警備業務検定の全体像については、「関連記事:警備業務検定とは|6種類の資格と取得方法を完全解説」で詳しく解説しています。













