「貴重品運搬警備業務検定2級って、どんな資格?」「現金輸送の仕事に必要?」
結論からお伝えすると、貴重品運搬警備業務検定2級は現金輸送車に必須の国家資格です。貴重品を運搬する車両には、必ず1名以上の検定合格者を配置することが法律で義務付けられています。
この記事では、2026年の最新講習日程、特別講習と直接検定の違い、実技試験7科目の具体的内容、資格取得後の年収アップまで、合格に必要な情報を網羅的に解説します。
貴重品運搬警備業務検定2級とは
貴重品運搬警備業務検定2級は、警備業法に基づく国家資格です。正式名称は「貴重品運搬警備業務検定2級」で、現金・貴金属・有価証券などの運搬警備を行う「3号警備業務」の専門性を証明します。
銀行やATMへの現金輸送、貴重品の護送など、高額な財産を守る責任の重い業務を担当するため、防犯知識、護身術、緊急時対応力など高度な専門性が求められます。
なぜ需要が高いのか?配置義務を解説
貴重品運搬警備業務検定の資格保有者は、以下の理由から警備会社で重宝されます。
| 需要が高い理由 | 内容 |
|---|---|
| 法的配置義務 | 貴重品運搬を行う車両ごとに有資格者を1名以上配置しなければならない |
| 高い専門性 | 現金輸送・強盗対応など特殊スキルが必要 |
| 責任の重さ | 数千万円〜億単位の現金を扱うこともある |
資格保有者は資格手当の対象となり、年収アップが期待できます。採用時の必須条件として掲げている求人も多く、取得すれば転職市場での価値が大幅に向上します。
警備業務検定の種類について詳しくは、「関連記事:警備業務検定とは|6種類の資格と取得方法を完全解説」をご覧ください。
受験資格を解説【2級と1級の違い】
貴重品運搬警備業務検定2級は、警備員新任教育を受けた18歳以上であれば受験可能です。
新任教育(30時間)を受講済みの警備員であれば、勤務期間に関係なく特別講習を受けられます。
1級との違い
| 項目 | 2級 | 1級 |
|---|---|---|
| 受験資格 | 新任教育修了者(18歳以上) | 2級取得後、実務経験1年以上 |
| 役割 | 現場での運搬警備業務 | 現場責任者・指導者 |
| 合格率(特別講習) | 約71% | 約82% |
1級を受験するには、2級取得後に1年以上の貴重品運搬警備の実務経験が必要です。まずは2級の取得がキャリアの第一歩となります。
運搬警備の仕事内容について詳しくは、「関連記事:運搬警備(3号警備)の仕事内容と年収|現金輸送の業務と転職方法」をご覧ください。
資格取得の2つの方法【特別講習 vs 直接検定】
貴重品運搬警備業務検定2級を取得するには、特別講習と直接検定の2つの方法があります。
特別講習とは
警備員特別講習事業センターなど、国家公安委員会の登録を受けた講習機関が実施する講習会です。学科講習と実技講習を受けた後、修了考査に合格すると資格が取得できます。
警備員向け講習(2日間)
| 内容 | 時間 |
|---|---|
| 学科講習 | 7時限(1時限50分) |
| 実技講習 | 5時限 |
| 修了考査 | 4時限 |
| 受講料 | 33,000円(税込) |
未経験者向け講習(約6日間)
| 内容 | 時間 |
|---|---|
| 学科講習 | 28時限 |
| 実技講習 | 14時限 |
| 修了考査 | 4時限 |
| 受講料 | 79,200円(税込) |
※費用は警備員特別講習事業センターを参照
修了考査の合格基準は、学科・実技ともに90点以上です。
直接検定とは
講習を受けずに、各都道府県の公安委員会が実施する検定試験を直接受験する方法です。独学で学科・実技の両方に合格する必要があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受験料 | 16,000円 |
| 合格基準 | 学科・実技ともに90点以上 |
| 審査手数料 | 4,700円 |
| 交付手数料 | 10,000円 |
どちらを選ぶべき?比較表
| 比較項目 | 特別講習 | 直接検定 |
|---|---|---|
| 費用 | 33,000〜79,200円 | 16,000円 |
| 合格率 | 約77% | 20〜40% |
| 学習サポート | 講師から直接指導 | 独学 |
| 実技練習 | 講習内で練習可能 | 自主練習のみ |
| 実施頻度 | 年数回 | 実施が少ない |
| おすすめ | 初めて受験する方 | 費用を抑えたい経験者 |
特別講習の合格率は**2023年時点で77.5%**です(警備員特別講習事業センター公表データ)。
一方、直接検定の合格率は**20〜40%**と低く、問題の難易度が高いことに加え、実技試験でもより厳しく採点されます。さらに、貴重品運搬警備業務検定の直接検定は実施頻度が非常に低いため、特別講習での取得が一般的です。
初めて受験する方は、特別講習がおすすめです。費用は高くなりますが、講師から実技指導を受けられるため、合格率が大幅に上がります。多くの警備会社では資格取得費用を会社が負担してくれるため、入社前に確認しておきましょう。
試験日程【2026年版】
特別講習
貴重品運搬警備業務検定の特別講習は、年間の実施回数が限られています。施設警備や交通誘導警備と比べて受験者が少ないため、実施頻度は低めです。
| 地域 | 問い合わせ先 |
|---|---|
| 全国 | 警備員特別講習事業センター |
| 東京 | 東京都警備業協会 |
| 大阪 | 大阪府警備業協会 |
申し込みは会社単位で受け付けている協会が多いため、所属する警備会社を通じて申し込みましょう。講習の実施予定は、各協会の公式サイトで最新情報をご確認ください。
直接検定
貴重品運搬警備業務検定の直接検定は、都道府県によっては実施されていない場合があります。警視庁(東京都)では施設警備・交通誘導・雑踏警備の直接検定は実施していますが、貴重品運搬警備業務検定の直接検定は実施頻度が極めて低いのが現状です。
直接検定を希望する場合は、各都道府県の公安委員会に直接お問い合わせください。
試験内容
学科試験
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 出題数 | 20問 |
| 試験時間 | 60分 |
| 合格基準 | 90%以上(18問以上正解) |
| 形式 | 5択マークシート |
出題範囲
- 警備業務の基本的な事項(基本原則、資質向上)
- 警備業法と関係法令
- 貴重品運搬警備業務用車両の装置および操作方法
- 車両による周囲の見張り技術
- 盗難等の事故が発生した場合の連絡体制と救護措置
具体的には、警備業法の基礎知識、貴重品運搬車両の構造、強盗発生時の対応、関連法規(刑法・刑事訴訟法など)が出題されます。
実技試験
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験科目 | 7科目 |
| 合格基準 | 90点以上 |
| 採点方式 | 減点方式 |
実技試験7科目の詳細
| 科目 | 内容 |
|---|---|
| 周囲警戒要領 | VTR・例題式で周囲の異常を発見する能力を評価 |
| 警察機関への連絡要領 | 110番通報の手順、状況報告の仕方 |
| 負傷者の搬送要領 | 負傷者の安全な搬送方法、回復体位 |
| 警戒杖の基本操作要領 | 立杖・休め・常の構え・本手打ち・逆手打ちなどの基本動作 |
| 貴重品積卸し時の警戒要領 | 現金・貴重品の積み下ろし時の周囲警戒、車両への搬入出手順 |
| 携行時の警戒要領 | 貴重品を携行して移動する際の警戒方法 |
| 車載無線機の操作要領 | 無線機を使用した本部との連絡、報告手順 |
実技試験では、動作の正確さ、声の大きさ、手順の遵守が評価されます。特に貴重品積卸し時の警戒要領と車載無線機の操作は、貴重品運搬警備特有の科目であり、しっかり練習しておくことが重要です。
合格率と落ちる人の特徴
最新の合格率データ
| 方式 | 合格率 | 出典 |
|---|---|---|
| 特別講習 2級(2023年) | 77.5% | 警備員特別講習事業センター |
| 特別講習 2級 再試験 | 43.5% | 警備員特別講習事業センター |
| 特別講習 1級 | 82.4% | 警備員特別講習事業センター |
| 直接検定 | 20〜40% | - |
特別講習を受講した場合の合格率は約77%、直接検定は**20〜40%**です。
落ちる人の共通点
不合格になる人には以下の共通点があります。
学科試験で落ちるケース
- 講習内容を復習しない:講習後すぐに試験があるため、復習時間が限られている
- 90点の基準を甘く見る:9割正解は想像以上に厳しい
- 貴重品運搬特有の知識が不足:車両の構造や無線操作など専門知識が必要
実技で落ちるケース(稀)
- 警戒杖の基本動作ができていない
- 貴重品積卸し時の手順を覚えていない
- 声が小さく、動作に自信がない
実技は「講習でしっかり練習すれば合格できる」との声が多いですが、学科対策は十分に行う必要があります。
合格するための学習計画
講習前の準備
- 警備業法の基礎:条文の内容を事前に把握
- 車両知識:現金輸送車の構造を理解
- 護身術の基本:警戒杖の持ち方を予習
講習中
- メモとマーカーを活用:講師が強調した箇所は出題率が高い
- 実技は積極的に参加:恥ずかしがらずに声を出して練習
- わからない点はその場で質問:修了考査前に疑問を解消
講習後(修了考査前)
- 学科テキストの復習を最優先
- 実技の手順を声に出して確認
資格取得後のメリット
年収アップ
貴重品運搬警備員の年収は、資格保有者かどうかで大きく変わります。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 月収相場 | 15〜30万円 |
| 年収相場 | 300〜400万円 |
| 資格手当 | 月5,000〜15,000円 |
大手警備会社ほど資格手当が高い傾向にあり、複数の資格を持つとさらに加算されます。資格取得にかかる費用は会社が負担するケースが多いため、実質的な負担なく年収アップが実現できます。
警備員の給与について詳しくは、「関連記事:警備員の年収を徹底分析|平均給与・業務別・年齢別」をご覧ください。
キャリアアップ
- 現金輸送車への乗務が可能に:検定合格者でなければ乗務できない
- 現場責任者・リーダーへの昇進:多くの会社で2級保有が要件
- 1級取得への道:2級取得後、実務経験1年以上で受験可能
- 転職で有利:有資格者は需要が高く、即戦力として評価される
警備業界でのキャリアパスについては、「関連記事:警備員のキャリアパス完全ガイド|資格・昇進・年収」も参考にしてください。
まとめ
貴重品運搬警備業務検定2級は、現金輸送車に必須の国家資格です。
この記事のポイント
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受験資格 | 警備員新任教育修了者(18歳以上) |
| 取得方法 | 特別講習(合格率77%)または直接検定(合格率20〜40%) |
| 費用 | 特別講習33,000〜79,200円、直接検定16,000円 |
| 試験内容 | 学科20問(90%以上)+実技7科目(90点以上) |
| メリット | 現金輸送車への乗務、資格手当、キャリアアップ |
初めて受験する方は、特別講習の受講がおすすめです。直接検定は実施頻度が低いため、特別講習での取得が一般的です。
学科試験で落ちる人が多いため、講習テキストの復習を徹底しましょう。実技は講習内で十分に練習すれば合格できます。
高収入の警備職を目指すなら、貴重品運搬警備業務検定2級の取得から始めてみてください。













